おはようございます。
(有)松葉製畳の2代目、松葉清幸です。
6/29〜7/1まで畳表の原料となるい草の収穫刈り取り研修に熊本県八代市へ行って来ました。
1日目は主催元の産地問屋さんで座学の後、夕方3時半頃に研修先の
い草農家さんである上本さんの所へ。
上本さんは私よりも若い40代の農家さん、とても情熱を持って素晴らしい畳表を生産される方で今後のい草業界を引っ張って行くと言われている方です。4年前、今年2月に続き今回で3度目の訪問になります。
先ず初日は明日刈り取りをするい草田に張ってある網を外す作業。
い草は刈り取り時期までに170㎝近くまで成長します。そのままの状態ではい草が寝てしまう為に春から網を張り、成長に伴ってその網をどんどん上げて行きます。
網を固定してある杭を抜きながら網を外し、その杭を集めて集積場まで持って行きます。ぬかるむ田んぼに足を取らやれながら進みます夕方6時過ぎに本日の業務は終了。
2日目、メインのい草刈り取り収穫作業。
い草農家の朝は早い!夜中2時半起床、ホテルを2時50分に出発し農家さん宅へ、3時半から作業開始。
い草は刈り取りをした後、染土と呼ばれる泥のプールの中に入れて泥染をした後16時間近く乾燥機の中でじっくりと乾燥させます。
その工程を経ると畳表の香りと色が現れます。
乾燥前のい草の色
2日目の作業は先ず前日から乾燥させたい草を乾燥機から出し、結束したい草束をビニール袋に梱包、倉庫に積み上げる作業から開始します。
一梱包で15kg前後あるものを積み上げる作業はなかなかの重労働。
黙々と作業を行っているうちに空が明るくなって来ます。
朝6時、作業の手を休めて朝食休憩です。
朝食後、いよいよメインのい草刈り取り収穫へ向かいます。
そのタイミングで何とか持ち堪えていた空から雨が…。
カッパを着込みい草田へ入ります。
実際にい草を刈り取るハーベスタという機械に乗り込んで収穫。
刈り取り収穫で結束したい草束をコンテナに積み込みします。
暑さは無いのですが時折吹き付ける強風と強い雨、カッパの中までずぶ濡れ状態で体力が奪われて身体が悲鳴をあげます。
そんな中一瞬の晴れ間、雨粒に濡れたい草束は光輝いて疲れを癒してくれます。
午前11時、本日の刈り取り分の収穫を終え無事完了。
今回は悪天候の中の作業となり、い草農家の上本さんも研修受け入れ開始以来3本の指に入るくらいキツい研修だと仰っていました。
何故に自腹を払ってまでこんなにキツい農作業を体験するのか?
今までにも「どうせ遊びに行くでしょ」「農作業して農家にでもなるの」と言われたこともあります。
何故にキツい農作業をするのか?その答えは実際に経験した者にしかわからないのかも知れません。そしてそこには体験した者にしか見えない景色が必ずあります。
今回、この貴重で尊い経験を通して今までにも増してい草農家さんに対する感謝の気持ちが溢れてきました。
本当にありがとうございました。
やっぱり国産天然い草しか勝たん!